2012年07月19日
第1話 富士かぐや姫伝説
かぐや姫は富士の山へ…
竹から現れた小さな女の子が美しい女性へと成長し、5人の貴公子や帝に求婚されるも、無理難題をふっかけて拒否し続け、最後は月の国へと帰ってしまったかぐや姫。帝は数千の軍勢でそれを阻止しようとするが、姫は不老不死の薬を残して月へと昇っていく。帝は姫のいないこの世では不死の薬も無用と、駿河の国にある山が天に近いと聞き、不死の薬をその山の頂上で燃やすようにと命じた。
使いの者が兵士らを大勢連れて山に登ったことから、その山を『富士の山(士に富む山)』と名づけたという。今もその焼いた煙が雲の中へ立ち上っているといわれる。
これが一般的なかぐや姫の伝説ですが、富士市にはちょっと違った伝説が残ります。
最後、かぐや姫が帰るのは、月ではなく富士山。帝はその後を追って山に登り、頂上の池で姫と再会し、二人で手に手をとって池の中へと消えていったそうな。おそらく、不老不死の薬を飲んで、池の中というか異世界で末永く仲良く暮らしたという、ハッピーエンドなのですよね。また別の説もあり、こちらは、山に登った帝がかぐや姫のそれまでと違った本当の姿を見て驚き、山頂の池に身を投げてしまったという悲しい結末。いったい、どんな姿だったんでしょうか…。

清々しい空気に包まれる竹採公園
かぐや姫度の高いまち
富士市比奈にある『竹採公園』には、かぐや姫が生まれたとされる竹採塚があります。昔は妊婦さんが竹採塚の石をなでると美人の女の子が生まれると言われていたそうですが、今は囲いがあって触れませんのであしからず。
雪の積もった富士山にかぐや姫が現れるという話もあります。『雪姫』とも呼ばれ、宝永山の西側に、左を向いてうつむくかぐや姫の立ち姿が浮かび上がります。雪が少なめのほうがキレイに見えますね。雪が多すぎると、ぽっちゃりかぐや姫になってしまいます…。

左にうつむく姫の姿のように見えるそう (写真提供:富士市)
また、富士市ではかぐや姫伝説にちなみ、『富士かぐや姫茶漬け』なる新ご当地グルメが誕生。タケノコと富士産のお茶を使うことを定義に、そのほかの具材やアレンジは自由で、現在約30店ほどのお店で提供されています。居酒屋、焼肉店、ラーメン店、和食処、カフェなど、お店ごとの独創的な味が楽しめます。

かぐや姫に思いをはせながら、各店の味を食べ比べしてみて
美しく幻想的なかぐや姫の面影を、そこかしこに感じる富士のまち。ちなみに私のパソコンは “ひめ” で変換すると『日目』と出てしまい、“おひめさま” で変換しないと『姫』の字が出てきてくれません。丁重に扱えということでしょうか。かなりめんどくさいのであります。
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第1話 富士かぐや姫伝説 / 第2話 大瀬神社の神池
第3話 富士山三姉妹 / 第4話 遠州天狗伝説
第5話 羽衣伝説 / 第6話 函南「猫おどり」
第7話 野守の池の悲恋伝説 / 第8話 ダイダラボッチ伝説
第9話 遠州灘の海鳴り・波小僧 / 最終話 徳川家康公伝説
竹から現れた小さな女の子が美しい女性へと成長し、5人の貴公子や帝に求婚されるも、無理難題をふっかけて拒否し続け、最後は月の国へと帰ってしまったかぐや姫。帝は数千の軍勢でそれを阻止しようとするが、姫は不老不死の薬を残して月へと昇っていく。帝は姫のいないこの世では不死の薬も無用と、駿河の国にある山が天に近いと聞き、不死の薬をその山の頂上で燃やすようにと命じた。
使いの者が兵士らを大勢連れて山に登ったことから、その山を『富士の山(士に富む山)』と名づけたという。今もその焼いた煙が雲の中へ立ち上っているといわれる。
これが一般的なかぐや姫の伝説ですが、富士市にはちょっと違った伝説が残ります。
最後、かぐや姫が帰るのは、月ではなく富士山。帝はその後を追って山に登り、頂上の池で姫と再会し、二人で手に手をとって池の中へと消えていったそうな。おそらく、不老不死の薬を飲んで、池の中というか異世界で末永く仲良く暮らしたという、ハッピーエンドなのですよね。また別の説もあり、こちらは、山に登った帝がかぐや姫のそれまでと違った本当の姿を見て驚き、山頂の池に身を投げてしまったという悲しい結末。いったい、どんな姿だったんでしょうか…。

清々しい空気に包まれる竹採公園
かぐや姫度の高いまち
富士市比奈にある『竹採公園』には、かぐや姫が生まれたとされる竹採塚があります。昔は妊婦さんが竹採塚の石をなでると美人の女の子が生まれると言われていたそうですが、今は囲いがあって触れませんのであしからず。
雪の積もった富士山にかぐや姫が現れるという話もあります。『雪姫』とも呼ばれ、宝永山の西側に、左を向いてうつむくかぐや姫の立ち姿が浮かび上がります。雪が少なめのほうがキレイに見えますね。雪が多すぎると、ぽっちゃりかぐや姫になってしまいます…。

左にうつむく姫の姿のように見えるそう (写真提供:富士市)
また、富士市ではかぐや姫伝説にちなみ、『富士かぐや姫茶漬け』なる新ご当地グルメが誕生。タケノコと富士産のお茶を使うことを定義に、そのほかの具材やアレンジは自由で、現在約30店ほどのお店で提供されています。居酒屋、焼肉店、ラーメン店、和食処、カフェなど、お店ごとの独創的な味が楽しめます。
かぐや姫に思いをはせながら、各店の味を食べ比べしてみて
美しく幻想的なかぐや姫の面影を、そこかしこに感じる富士のまち。ちなみに私のパソコンは “ひめ” で変換すると『日目』と出てしまい、“おひめさま” で変換しないと『姫』の字が出てきてくれません。丁重に扱えということでしょうか。かなりめんどくさいのであります。
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第1話 富士かぐや姫伝説 / 第2話 大瀬神社の神池
第3話 富士山三姉妹 / 第4話 遠州天狗伝説
第5話 羽衣伝説 / 第6話 函南「猫おどり」
第7話 野守の池の悲恋伝説 / 第8話 ダイダラボッチ伝説
第9話 遠州灘の海鳴り・波小僧 / 最終話 徳川家康公伝説
Posted by eしずおかコラム at 12:00